抵抗減衰器(読み)ていこうげんすいき(その他表記)resistance attenuator

改訂新版 世界大百科事典 「抵抗減衰器」の意味・わかりやすい解説

抵抗減衰器 (ていこうげんすいき)
resistance attenuator

抵抗素子を組み合わせて構成した可変減衰器のこと。通信回線や増幅器フィルターなどの利得損失およびひずみ率などを測定する際に,信号レベルの調整や減衰量の標準として用いられる。このほかに,パッドと呼ばれる固定の抵抗減衰器もある。減衰器の回路形式としては,T形回路,π形回路などが用いられ,広い周波数範囲にわたって一様な減衰を与えることができるように素子はすべて無誘導抵抗器で構成される。抵抗減衰器の特性は減衰量のほかに,接続する回路とのインピーダンス整合を図るうえで必要な公称インピーダンスの二つの特性値によって規定される。なお,以上のような形式のもののほかに,導波管中に抵抗体を挿入して電磁波のエネルギーを吸収し,これに減衰を与えるものも抵抗減衰器と呼ばれる。抵抗体としては,薄い樹脂やガラス板の表面に炭素膜などをつけたものが用いられる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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