インピーダンス整合(読み)インピーダンスせいごう(その他表記)impedance matching

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インピーダンス整合」の意味・わかりやすい解説

インピーダンス整合
インピーダンスせいごう
impedance matching

電気回路において,信号源 (電源) から負荷に伝送される電力が最大になるようにすることを整合という。これは両者インピーダンスが互いに複素共役の関係 (ともに抵抗ならば同じ値) にあるとき満たされるが,この条件を満たすようにインピーダンスを調整し整合させることをインピーダンス整合という。伝送線を通して負荷をつなぐ場合,線路の特性インピーダンスと負荷のインピーダンスが整合していないと反射が生じて定在波ができる。反射波の存在は送信波形の劣化を発生させ,デジタル回路では誤動作の原因ともなる。これを整合させるには,変圧器など適当な回路網を間に入れてインピーダンスの変換を行う。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のインピーダンス整合の言及

【耳】より

…中耳は鼓膜,耳小骨で音圧を増強して内耳に伝える。すなわち媒体の異なる外耳道の空気と内耳液の間を音が伝わりやすくするもので,この働きをインピーダンス整合という。そのおもな要素は鼓膜とあぶみ骨底の面積比でヒトで17:1であり,これにより鼓膜面の音圧は17倍に増強される。…

※「インピーダンス整合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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