捕そく電子(読み)ホソクデンシ

化学辞典 第2版 「捕そく電子」の解説

捕そく電子
ホソクデンシ
trapped electron

剛性溶媒なかに安定に捕えられている電子をいう.放射線あるいは光イオン化によって生じた電子が低温剛性溶媒中に捕そくされた場合についてもっともよく調べられており,アルカリ氷,アルコール,2-メチルテトラヒドロフランのほか,3-メチルペンタン,メチルシクロヘキサン-イソペンタン系などについても観測されている.主として,光吸収スペクトルおよび電子スピン共鳴吸収で調べられているが,低温剛性溶媒を温める熱退色の効果や可視赤外光照射による光退色の効果,さらにこの際の発光あるいは電気伝導などについても調べられている.しかし,捕そく電子の微視的な構造,捕そく過程,消滅過程などについてはまだ不明な部分が多い.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

機械メーカー。トヨタグループの総本家で,繊維機械のほかトヨタ自動車からの小型商用車の受託生産,エンジンその他の自動車部品,フォークリフトなどの産業用車両の生産も行なう。1926年豊田佐吉が,みずから発...

豊田自動織機の用語解説を読む