掘立(読み)ほりたてる

精選版 日本国語大辞典 「掘立」の意味・読み・例文・類語

ほり‐た・てる【掘立】

〘他タ下一〙 ほりた・つ 〘他タ下二〙
① 掘り出してきれいに立て並べる。
蜻蛉(974頃)上「宮よりすすきといへば、みれば、長櫃といふものに、うるはしうほりたてて」
② 土を掘って木や柱を立てる。
太平記(14C後)一四「堀(ホリ)立たる柱を、えいやえいやと引くに」
③ 盛んに掘る。
指輪の罰(1902)〈国木田独歩〉三「砂の上に坐りたるまま彼方此方を掘り立てたり」
④ 隠れている事柄をすっかり表に出す。
栄華(1916)〈田村俊子〉一「不安な今の境遇を〈略〉まざまざと掘り立てられるのが辛かった」

ほり‐たて【掘立】

〘名〙
日葡辞書(1603‐04)「Foritateno(ホリタテノ) イエ
② 掘ったばかりであること。
茶話(1915‐30)〈薄田泣菫〉画の催促「掘立(ホリタテ)の山の芋を」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の掘立の言及

【木造建築】より

…通し柱を2層以上立ち上げる場合もあり,間仕切壁の少ない開放的な建物が得られるが,それだけに太くて長い材木を多く必要とする。建物の支持地盤を掘って柱を立てる掘立方式と,石やコンクリートの基礎の上に直接柱を載せる石場建て方式とがある。(2)軸組式 基礎の上に土台をおき,その上に柱を立て,その柱を桁や梁,胴差(どうざし)でつなぎ,さらにこれらの骨組みの間に間柱や貫(ぬき),筋違(すじかい)を加えた壁を配することで建物全体の強度を得る方式で,日本や欧米の木造建築の大部分はこの構造方式である。…

※「掘立」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android