いえ(読み)イエ

デジタル大辞泉 「いえ」の意味・読み・例文・類語

いえ

[感]
打ち消し、また反対する気持ちを表す語。いいえ。いや。「いえ、それは違います」
思いがけないことに出あい、驚いて発する声。おや。
昼飯を食べうず。―ここな、無いが、とび食ったか」〈狂言記・苞山伏〉
人に呼びかけるときの声。
「『―、戻ったか』『ただ今戻りました』」〈虎寛狂・今参

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「いえ」の意味・読み・例文・類語

いえ

感動
① 思いがけないことに出会って驚いた時や、人に呼びかける時に発することば
※虎寛本狂言・末広がり(室町末‐近世初)「イエ、太郎くじゃがもどったさうで声が致す」
相手のことばに否定的な立場を示す時に用いることば。→いいえ
(イ) 相手のことばを打ち消す時に発することば。いいえ。
※歌舞伎・日本月蓋長者(1694)一「いえ奉加ではござりませぬが」
(ロ) 打消の形での問に対し、それを肯定する時に発することば。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報