掛乞(読み)かけこい

精選版 日本国語大辞典 「掛乞」の意味・読み・例文・類語

かけ‐こい‥こひ【掛乞】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「かけごい」とも ) 掛売り代金を請求すること。また、その人。掛取り。《 季語・冬 》
    1. [初出の実例]「きんかあたまに盆前の露 懸乞も分別盛の秋更て〈西鶴〉」(出典:俳諧・大坂独吟集(1675)上)
    2. 「同十三日は〈略〉、町内掛乞(カケゴヒ)の往来頻繁雑沓を極む」(出典風俗画報‐二五五号(1902)人事門)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の掛乞の言及

【季語】より

…小寒),大寒(二十四節気の一つで寒さの頂点),寒中(小寒から節分までの間),冴(さ)ゆる(透徹した寒さの感じ),凩(こがらし)(11月前後の強風),風花(かざはな)(晴天を飛ぶ雪),虎落笛(もがりぶえ)(烈風が竹垣などに吹き当たってたてる音),年の市(新年用の物品を売る市),歳暮,時雨(しぐれ)(通り雨のように降る初冬の雨),雪催(ゆきもよい)(雪が降りそうなこと),山眠る(冬の山のようす),煤払(すすはらい)(かつて師走13日に行われた大掃除),年忘(忘年会),御用納(官公庁で年内の仕事を終りにすること),寒稽古,厄落(やくおとし)(厄年の者が厄払いをする節分の行事),寒造(かんづくり)(寒中の水で醸造した酒),冬籠(ふゆごもり)(冬のあいだ,家の内へひきこもること),火事,顔見世(顔見世の狂言。今は京都南座の12月興行をさす),寒念仏(かんねぶつ)(寒中の念仏修行者,またはその修業),冬眠,枯野,冬構(ふゆがまえ)(家や庭などに冬の用意をすること),亥(い)の子(陰暦10月の亥の日の行事),七五三,柚子湯(ゆずゆ)(冬至の柚子風呂),除夜(大晦日(おおみそか)の夜),大晦日(おおつごもりともいい12月の末日),行く年,年の暮,寒卵(貯蔵がきき滋養に富むという),枯尾花(かれおばな)(枯れ果てたススキ),炭焼,水鳥(水に浮く鳥の総称),河豚(ふぐ),牡蠣(かき),葱(ねぎ),障子,冬座敷(冬の構えをした座敷),湯婆(ゆたんぽ),蒲団(ふとん),褞袍(どてら)(丹前ともいい綿を厚く入れたふだん着),煮凝(にこごり)(煮魚の汁が凝り固まったもの),山茶花(さざんか),石蕗(つわ)の花(暖かい海辺に自生する),麦蒔(むぎまき)(初冬の農村行事であった),炉開(ろびらき)(陰暦10月の亥の日に初めて炉を開いた),雪囲(ゆきがこい)(家屋や庭木のための防雪装置),掛乞(かけごい)(売掛金の回収,または回収に歩く人),寒椿,寒梅(寒中に咲く梅)。【坪内 稔典】。…

※「掛乞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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