掻い込む(読み)カイコム

デジタル大辞泉 「掻い込む」の意味・読み・例文・類語

かい‐こ・む【×掻い込む】

[動マ五(四)]《「かきこむ」の音変化》
わきの下に抱え込む。
洋銀の握りのついた細いつえを―・みながら」〈芥川・葱〉
液体をすくいとる。「水を―・む」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「掻い込む」の意味・読み・例文・類語

かい‐こ・む【掻込】

  1. ( 「かきこむ(掻込)」の変化した語 )
  2. [ 1 ] 〘 他動詞 マ行四段活用 〙
    1. 自分のほうへかき寄せる。手元にかき集める。
    2. 手元に引き寄せてかかえこむ。脇の下へかかえこむ。
      1. [初出の実例]「柄も五尺身も五尺の備前長刀、右の小脇にかいこみて」(出典:太平記(14C後)一四)
    3. 水などを汲み入れる。また、俵などにものを詰め込む(改正増補和英語林集成(1886))。
  3. [ 2 ] 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙 [ 一 ]に同じ。
    1. [初出の実例]「抜とは人の所領を我方へ取て、かいこめたを云ぞ」(出典:史記抄(1477)一一)

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