掻き冷ます(読み)かきさます

精選版 日本国語大辞典 「掻き冷ます」の意味・読み・例文・類語

かき‐さま・す【掻冷】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙 ( 「かき」は接頭語 )
  2. 意気ごみ、意欲感興などを、すっかりなくすようにする。興をさます。
    1. [初出の実例]「殿ばら、宮皆帰らせ給ひにしかば、御堂かきさましたる様になりしかば」(出典:栄花物語(1028‐92頃)鶴の林)
  3. 病気の苦しい気持をすっかりよくなるようにする。物の怪(け)に襲われていた苦しみをすっかりなくなるようにする。
    1. [初出の実例]「この御もののけ去りぬれば、かきさまし音するものなし」(出典:栄花物語(1028‐92頃)玉の村菊)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android