山川 日本史小辞典 改訂新版 「摂関家政所下文」の解説
摂関家政所下文
せっかんけまんどころくだしぶみ
殿下政所下文とも。摂関家の政所が属下に宛てて発給する下文様式の文書。1045年(寛徳2)5月18日の関白藤原頼通家のものが初見。摂関家や藤原氏に関する神社や荘園関係の手続きなどに際して,社司・荘園や在地の郡司・刀禰(とね)・在庁官人などに宛てて発給された。同時期の摂関家御教書(みぎょうしょ)にくらべて,社司任命・訴訟判決や課役免除の特許状など,永続的効力をもった証文となりうる重要書類が多い。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報