摂関家(読み)せっかんけ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

摂関家
せっかんけ

摂政(せっしょう)、関白(かんぱく)に任ぜられる家柄。清和(せいわ)天皇のとき外祖父藤原良房(よしふさ)が臣下として初めて摂政に任ぜられて以来、摂関の職は藤原氏北家(ほっけ)に世襲されたが、とくに良房の孫忠平(ただひら)のあとが実頼(さねより)の小野宮流と師輔(もろすけ)の九条流に分かれてからは、多く九条流に伝えられ、さらに藤原道長(みちなが)が摂関最盛期を築いて以後その子孫に独占され、しだいに家柄として固定し「一家(いちのいえ)」とよばれた。鎌倉時代に入って近衛(このえ)家以下五摂家に分立した。

[橋本義彦]

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精選版 日本国語大辞典の解説

せっかん‐け セックヮン‥【摂関家】

※延慶両卿訴陳状(1310)「於我家之事、始自摂関家于諸道輩、済済焉」

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旺文社日本史事典 三訂版の解説

摂関家
せっかんけ

平安〜江戸時代に摂政関白に任命される家格をもっていた藤原氏の一族
平安前期に良房・基経がそれぞれ最初の人臣摂政・関白に任命されて以来,藤原北家摂関家となった。平安中期以降は北家の中で道長の子孫によって摂関が世襲された。鎌倉時代に,摂関家は近衛・九条・二条・一条・鷹司 (たかつかさ) の五摂家に分かれた。

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世界大百科事典 第2版の解説

せっかんけ【摂関家】

摂籙(せつろく)家ともいう。摂政関白を出す家。藤原氏北家出身の良房が初めて摂政となり,ついでその嗣子基経が摂政・関白になって以来,この嫡流の子孫が相ついで摂関に任された。平安時代末,鳥羽天皇践祚に当たって,天皇外戚であった大納言藤原公実が,外戚でない摂政はいないとして,前代の関白だが外戚関係がない藤原忠実を退けてみずから摂政に就任しようとしたが,代々摂籙の子孫でない者が摂政になった例はないとしてその願いを排した。

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世界大百科事典内の摂関家の言及

【大番舎人】より

…摂関家に人身的に従属し,摂関家の政所をはじめ御服所,細工所等において宿直,警固,掃除等の番役に従事したもの。大番舎人の保有する屋敷地,在家,田畠を大番領といった。…

【公家領】より

…公卿,廷臣らの所領の総称。平安中期以降,公家社会の階層分化がしだいに進み,さらに摂関家以下の家格・家職が形成されるにともない,それぞれの所領の形態も多様化した。中世の摂関家(摂家)の所領は,摂関職,氏長者の地位とともに各家の間を伝領される膨大な〈渡領〉と,各家固有の〈家領〉とに分かれるが,その家領も主要部分は,本家として一定の得分を収取する所領と,本所として荘務を進退する所領とから成り,皇室領をはじめ,他家の所領の下級所職を知行することはない。…

【家司】より

…さらに律令で家司を置くことになっている貴族家では質的,量的に拡充が図られているのである。家政機関の規模は貴族家の優劣に応じ大小があるが,最大の発達を示す摂関家の場合を《拾芥抄》についてみると,執事,年預,弁別当,文殿,蔵人所,侍所,御厩,御随身所,政所,御服所,進物所,膳部が列挙されており,それぞれに家司があてられたのである。とくに重要なのは政所(まんどころ)で,荘園関係の事務を扱い荘民に政所課役や政所公事を課し,その徴収事務を管掌し,荘民たちの間に紛争事件がおきると裁判事務を行い,国郡や他貴族家との交渉に当たるなどした。…

※「摂関家」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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