撞鐘(読み)つきがね

精選版 日本国語大辞典 「撞鐘」の意味・読み・例文・類語

つき‐がね【撞鐘】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ついて鳴らす鐘。つりがね。梵鐘
    1. [初出の実例]「鐘 ツキカネ」(出典:観智院本名義抄(1241))
    2. 「常在光院のつき鐘の銘は、在兼卿の草也」(出典:徒然草(1331頃)二三八)
  3. 一揆など非常の時、仲間を召集したりはやしたてるために鐘を撞いて鳴らすこと。また、その鐘。
    1. [初出の実例]「飡神水突鐘事、所行之企、不可不誡歟」(出典:高野山文書‐文永一〇年(1273)八月一〇日・那賀庄傍例関東下知状案)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の撞鐘の言及

【梵鐘】より

…俗に鐘,釣鐘(つりがね)とも呼ぶが,古くからその形状や由縁によって多くの異称がある。おもなものに突鐘(つきがね),洪鐘(こうしよう),撞鐘(どうしよう),鴻鐘(こうしよう),蒲牢(ほろう),鳧鐘(ふしよう),九乳(くにゆう),青石(せいせき),華鯨(かげい),霊鐘(れいしよう)などがあげられる。インドの仏寺で用いた打楽器をさす犍稚(かんち∥けんち)(犍椎(かんつい∥けんつい))も梵鐘の異称となっているが,インドには金属製の鐘がなかった。…

※「撞鐘」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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