デジタル大辞泉 「非常」の意味・読み・例文・類語 ひ‐じょう〔‐ジヤウ〕【非常】 [名]普通でない差し迫った状態。また、思いがけない変事。緊急事態。「非常を告げる電話の声」「非常持ち出しの荷物」[形動][文][ナリ]1 並の程度でないさま。はなはだしいさま。「非常に悲しい」「非常な才能」2 行動やようすが異常であるさま。「―な事だと思わないで―なことをするから奇人だろう」〈逍遥・当世書生気質〉[類語]()緊急・急難・異変・事変・変事・珍事・ハプニング・奇跡/(1)大変・大層・異常・極度・桁けた外れ・桁違い・並み外れ・格段・著しい・甚だしい・すごい・ものすごい・計り知れない・恐ろしい・ひどい・えらい・途方もない・途轍とてつもない・この上ない・筆舌ひつぜつに尽くしがたい・言語げんごに絶する・言語ごんごに絶する・並並なみなみならぬ(連用修飾語として)極めて・至って・甚だ・極ごく・至極しごく・滅法めっぽう・すこぶる・いとも・とても・大いに・実に・まことに・一方ひとかたならず・さんざっぱら・さんざん・さんざ・こってり/(2)変・異常・特異・異状・異例・別条・不自然・変ちくりん・変てこ・変てこりん・異様・奇異・異い・奇妙・妙みょう・面妖めんよう・不思議・不可解・不審・奇怪・奇態・風変わり・妙ちきりん・けったい・おかしい・おかしな・奇天烈きてれつ・珍奇・新奇・珍妙・奇抜・奇警・奇想天外・突飛・ファンシー・突拍子もない・言語道断・無茶・めちゃ・むちゃくちゃ・めちゃくちゃ・めちゃめちゃ・滅法・法外・無理・乱暴・無体・理不尽・非理・不当・不条理・不合理・非合理・狂的 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「非常」の意味・読み・例文・類語 ひ‐じょう‥ジャウ【非常】 〘 名詞 〙[ 一 ] ( 「常」は不断、平常、また、通念の意 ) いままでの状態が変わること。① いつもと変わること。一般的通念では考えられないこと。特別の場合であること。[初出の実例]「於レ時、養吏山田史君麻呂、調試失レ節、野獦乖レ候。搏レ風之翹、高翔匿レ雲〈略〉於レ是、張二設羅網一、窺二乎非常一、奉二幣神祇一、恃二乎不虞一也」(出典:万葉集(8C後)一七・四〇一五・左注)「忠孝を励む〈略〉非常の変ここに来て、臣とし子として明白に其誠をつくさんことは」(出典:山鹿語類(1665)二一)[その他の文献]〔春秋左伝‐荘公二五年〕② 特に、天変地異、政変など、不時の変事。思いがけない緊急事態。[初出の実例]「凡衛士者、非常之設、不虞之備」(出典:続日本紀‐和銅四年(711)九月甲戌)[その他の文献]〔史記‐項羽本紀〕③ 生命にかかわること。死。[初出の実例]「於レ今者従レ有二非常一何恨之有哉」(出典:左経記‐長和五年(1016)四月三〇日)[ 二 ] ( 形動 ) ( 「常」は、なみ、普通の意 )① 様子が異常であること。また、行動などが非常識であること。無礼であること。また、そのさま。[初出の実例]「伴卿自レ本非常第一之人也。全無二所能一、以二大飲一為レ業」(出典:中右記‐天仁元年(729)五月二〇日)② なみはずれてすぐれていること。また、そのさま。非凡。[初出の実例]「非常の才能を発生せしむることなれば」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一)[その他の文献]〔史記‐魏世家〕③ 程度がはなはだしいさま。ひどいさま。[初出の実例]「表口は非常(ヒジャウ)の混雑」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉八)「非常に失望した容子で」(出典:坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉一)[ 三 ] ( 「常」は、不変の意 ) 仏語。生滅変化してしばらくも同じ状態に止まらないこと。無常。〔無量寿経‐上〕非常の補助注記中世以前には、かなで「ひざう」と書かれたものがある。→非常(ひぞう) ひ‐ぞう‥ザウ【非常】 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「ぞう」は「常(じょう)」の直音表記 ) =ひじょう(非常)[初出の実例]「わかひさうの時にもあひ見でやみぬべきか」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲上) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
普及版 字通 「非常」の読み・字形・画数・意味 【非常】ひじよう(じやう) なみはずれた。ただならぬ。非凡。漢・司馬相如〔蜀の父老を難ず〕蓋(けだ)し世必ず非常の人りて、然る後に非常の事り。非常の事りて、然る後に非常の功り。字通「非」の項目を見る。 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報 Sponserd by