…少年時代よりさまざまな境遇に転変の生活を送ったが,1890年《郵便報知新聞》に入社,翌91年同紙の日曜付録〈報知叢話〉に《三日月》を発表,主人公の男だて三日月次郎吉の痛快な活躍ぶりが読者に喜ばれ,幸田露伴の作かとまでもてはやされた。その後,朝日新聞社の専属作家となり,多くの任俠小説を書き,明治20年代の〈撥鬢(ばちびん)小説〉の大家と仰がれた。〈撥鬢〉とは江戸中期の町奴(まちやつこ)の髪形からの命名である。…
※「撥鬢小説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...