撫養津(読み)むやのつ

日本歴史地名大系 「撫養津」の解説

撫養津
むやのつ

現小鳴門海峡東部、撫養町地区付近にあった中世の湊(津)。湊の正確な所在地は不明であるが、現撫養川の河口部付近に位置したと思われる。文安二年(一四四五)一月から翌年一月までに奈良東大寺領の摂津国兵庫北関に入港した船舶の通関記録簿である「兵庫北関入船納帳」に「武屋」がみえる。表記については、応永一九年(一四一二)三月二六日に書写された北野社一切経(京都市大報恩寺所蔵)の巻三六三の奥書に「阿州坂東郡撫養嶋」と記載されているところから、正確には撫養と表記されるものと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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