ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「擬球面」の意味・わかりやすい解説 擬球面ぎきゅうめんpseudosphere 球面の全曲率は,いたるところ正で一定である。これに対して,犬曲線 (トラクトリクス) を y 軸 (漸近線) のまわりに回転してできる曲面の全曲率は,いたるところ負で一定である。この曲面を擬球面という。擬球面上の測地線を直線,またその上の2点間の距離を変えない変換を運動と考えれば,この曲面上ではロバチェフスキー=ボーヤイの非ユークリッド幾何学の小域的性質が成り立つ。このことは,イタリアの幾何学者 E.ベルトラミ (1835~1900) によって初めて示された。そのためベルトラミの擬球面とも呼ばれる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by