教導団(読み)きょうどうだん

改訂新版 世界大百科事典 「教導団」の意味・わかりやすい解説

教導団 (きょうどうだん)

明治期の陸軍下士官養成機関。1869年(明治2)に陸軍幹部養成を目的とする大阪兵学寮が設置され,翌年兵学寮内に下士養成を目的とする教導隊が設置されたが,71年東京に移って教導団と改称し,73年に陸軍省直轄となった。貧しい下級士族の子弟が陸軍で立身する最初のコースとして入団することが多く,東条英機の父英教は教導団から下士官をへて将校になり,陸軍大学校第1回首席卒業生として中将にまで栄進した。教導団から陸軍士官学校に入学する道もあり,そのコースをたどったものに元帥武藤信義,大将田中義一らがいる。99年,下士制度が改正され廃止となった。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 大江

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む