下士官(読み)カシカン

デジタル大辞泉 「下士官」の意味・読み・例文・類語

か‐しかん〔‐シクワン〕【下士官】

軍人階級の一。士官と兵との間に位置する下級幹部。旧日本陸軍では曹長軍曹伍長ごちょう、旧日本海軍では上等兵曹一等兵曹二等兵曹などの総称自衛隊では陸曹・海曹・空曹がこれに相当する。

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精選版 日本国語大辞典 「下士官」の意味・読み・例文・類語

か‐しかん‥シクヮン【下士官】

  1. 〘 名詞 〙 軍隊で、准士官と兵との間の階級にある武官の総称。旧陸軍では、曹長、軍曹、伍長、旧海軍では、上等兵曹、一等兵曹、二等兵曹(昭和一七年一〇月以前は、一等兵曹、二等兵曹、三等兵曹)などがこれにあたる。下士。
    1. [初出の実例]「僕が身下士官と雖も未だ旧様を改めず」(出典:東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉四)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「下士官」の意味・わかりやすい解説

下士官
かしかん

軍隊において将校の下に位置する下級幹部。旧日本軍では陸軍の曹長・軍曹・伍長、海軍の一等兵曹(1942年11月以降上等兵曹に改称)・二等兵曹・三等兵曹がこれにあたる。下士官は兵の直接掌握者として将校と兵との仲介の役割を果たし、とくに歩兵戦闘においては、下士官の量と質が勝敗帰趨(きすう)を大きく左右した。自衛隊の陸・海・空曹(各1等・2等・3等に区分)やアメリカ軍のsergeant(サージャント)のつく階級がこれにあたる。

[纐纈 厚]

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百科事典マイペディア 「下士官」の意味・わかりやすい解説

下士官【かしかん】

軍隊の下級幹部。幹部である将校,軍の大部分を構成する兵に対してある。旧日本陸軍では曹長・軍曹・伍長を,海軍では上等兵曹・一等兵曹・二等兵曹をいう。自衛隊では陸曹・海曹・空曹がこれに相当する。
→関連項目内務班

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世界大百科事典(旧版)内の下士官の言及

【軍隊】より

…しかし有能な者,功績のあった者には進級をはやめるとか,二階級進級の特別措置がとられる。 軍隊は,幹部である将校,下級幹部である下士官,軍の大部を構成する兵士から成る。古代と中世における軍隊指揮官はおおむね貴族であり,職業的将校として育つ余地はなかった。…

※「下士官」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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