教権主義(読み)きょうけんしゅぎ(英語表記)cléricalism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「教権主義」の意味・わかりやすい解説

教権主義
きょうけんしゅぎ
cléricalism

カトリック教会ないしカトリック政党の政治的,社会的主張をいう。反カトリック側がつくった言葉であって,非難がこめられている。カトリック教育はしばしば民主主義自由主義社会主義などの進歩的思想や運動に反対して,教会を支柱とする権威主義的政治秩序を打立てようとしてきた。また教会によって教育をコントロールし国民の精神面をも支配しようとしてきた。このためドイツにおいては文化闘争が生じ,フランススペインポルトガルなどのカトリック国においてはいまだに紛争が続いている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android