精選版 日本国語大辞典 「数取」の意味・読み・例文・類語
かず‐とり【数取】
〘名〙
① (━する) 数をかぞえること。また、あるものとして数えられるもの。
※御伽草子・清水冠者物語(室町時代物語大成所収)(室町末)「これは、ひめぎみのわか宮に参給ふ御たからもの、其かすとりにいらせ給ふ御つかひなり」
② 数をかぞえることを役目とする人。数取り人。
※あめりか物語(1908)〈永井荷風〉暁「唯(と)ある玉転(たまころが)しの数取(カズト)りになった」
③ 多くの数をかぞえる時、かぞえ違えたり、数を忘れたりしないように、確認しながらかぞえること。また、確認のための心覚えに使うもの。また、そのものによって表わされた数。数さし。
※宴曲・宴曲集(1296頃)三「有蘇の海の片し貝 拾ひ持て会はぬ恨みの数取り取らばや」
④ 数を多く取ることを競う遊び。
かぞえ‐と・る かぞへ‥【数取】
〘他ラ四〙
① 一つ一つ数えて、その数をはっきりさせる。
② 一つ一つ取り上げる。
※今昔(1120頃か)二六「家の内の物を皆計へ取て、館に返にけり」
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