精選版 日本国語大辞典 「数取」の意味・読み・例文・類語
かず‐とり【数取】
- 〘 名詞 〙
- ① ( ━する ) 数をかぞえること。また、あるものとして数えられるもの。
- [初出の実例]「これは、ひめぎみのわか宮に参給ふ御たからもの、其かすとりにいらせ給ふ御つかひなり」(出典:御伽草子・清水冠者物語(室町時代物語大成所収)(室町末))
- ② 数をかぞえることを役目とする人。数取り人。
- [初出の実例]「唯(と)ある玉転(たまころが)しの数取(カズト)りになった」(出典:あめりか物語(1908)〈永井荷風〉暁)
- ③ 多くの数をかぞえる時、かぞえ違えたり、数を忘れたりしないように、確認しながらかぞえること。また、確認のための心覚えに使うもの。また、そのものによって表わされた数。数さし。
- ④ 数を多く取ることを競う遊び。
- ⑤ 数珠の連なりの中で、少し大きい玉。数を数える時、しるしとする。
- [初出の実例]「念珠挽 かずとりと、七へんの玉むづかしきぞ」(出典:七十一番職人歌合(1500頃か)三二番)