数珠(読み)じゅず

  • ▽数▽珠
  • ずじゅ
  • ずず

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

念珠ともいう。菩提樹種子水晶などの小さなをつないで状にしたもの。諸仏を礼拝したり,念誦称名の数をはかるのに用いる。玉の数は,煩悩の数を象徴するという 108玉が基本数。数珠はもとインドのバラモンが念誦のため用いたものであるが,仏教イスラム教キリスト教に取入れられたといわれる。数珠と類似の物をキリスト教ではロザリオという。

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百科事典マイペディアの解説

仏具の一つ。手にかけて仏・菩薩(ぼさつ)を礼拝する時に用いる。もとは教団で人員を数えたものという。原始仏教では使用しなかったらしく,現在も南方仏教圏では使われない。ボダイジュ,水晶などの珠(顆(か))を(ひも)でつないだもので,顆の数108個は百八煩悩を消滅させる意味をもち,その半数の54で菩薩の五十四位,1/4の27で二十七聖賢を表す。真言念仏系の宗派では大きな数珠を一座の中で回して念誦(ねんじゅ)の数をとることも行われ,形状は宗派によって違う。→ロザリオ

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葬儀辞典の解説

球の数は108個が基本で、人間の百八の煩悩を表しています。心を清めるように、静かにすり合わせます。仏式儀式には欠かせない具です。宗旨宗派、男女によって様々な種類があります。

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世界大百科事典 第2版の解説

じゅじゅ,ずず,念珠(ねんじゆ)とも称し,誦数とも書く。や紐に金属玉石,種子,香木などで作った小玉を連ね通して一環としたもので,仏号(念仏)を唱えたり,真言陀羅尼だらに)を唱念する回数を数えたり,仏を礼拝するときに手に掛け,つま繰る法具。古代インドのバラモン教で用いられていたものが,2~3世紀ごろ仏教徒の間にとり入れられたともいわれている。また当初は僧たちが日数を繰るために所持していたのがその起源ともいわれている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

諸宗教で用いられる道具の一つ。「ずず」とも読み、また念珠(ねんじゅ)ともいう。多数の小さな珠(たま)を一つの輪につないであり、ときにはそれに房(ふさ)をつける。宗教儀礼の際、珠を一つずつ爪(つま)ぐりながら、無言のまま祈念し、または聖句を唱えて、深い帰依(きえ)を表明し、また厄(やく)を祓(はら)う。インドではバラモン教、ヒンドゥー教、ジャイナ教などで用いられ、仏教にも広く普及して今日に至る。仏教では、出家者も在家信者も儀礼のとき手にかけるが、のちには仏像にかけるなどの例もある。仏(ほとけ)や菩薩(ぼさつ)を礼拝(らいはい)し心に念ずるとき、また煩悩(ぼんのう)を消滅させようとするとき、その珠を爪ぐる。珠の数が通常108個であるのは、百八煩悩にちなむ。珠の数の少ないものもあり、半数の54個は菩薩の五四位、さらにその半数の27個は二七賢聖(けんしょう)に通ずる。その珠は、菩提樹(ぼだいじゅ)の実や水晶などを本来の材料とするが、ときにはそれらにかえて、簡素なものや豪奢(ごうしゃ)なものもある。
 原語はサンスクリット語のジャパ・マーラjapa-ml(念誦(ねんじゅ)の輪)。これがインドから西方に伝えられる間に、ジャパー・マーラーjap-mlとして広まり、キリスト教圏にも普及した。サンスクリット語のジャパーはバラroseを意味するところから、西洋では直訳されてロザリオ(ラテン語でrosarium、英語でrosary、ドイツ語でRosenkranz、フランス語でrosarie)となり、インドの場合と同様、宗教儀礼に用いられ、また日常の祈りや一種の象徴として一般化している。さらにイスラム教でも数珠はあまねく用いられ、もっとも広範囲に流通する宗教用具となっている。
 どの宗教においても、おおむねその儀礼に際して、法衣をまとい、手に数珠をかけ、それを爪ぐり、灯明やろうそくなどの火を献じ、花などで飾った祭壇に香を焚(た)き、合掌して、聖句や経典などを唱え、神、仏、菩薩、死者の霊その他に礼拝するという、ある共通した形式がみられる。[三枝充悳]
『谷口幸璽著『数珠のはなし』(1996・法蔵館)』

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 仏を拝んだり、念仏を唱える回数を数えたりするときに手にかけ、つまぐる仏具。多くの小さい珠を糸に貫いて輪に作る。中間にある大きな珠を母珠、その他の小さい珠を子珠という。数は百八煩悩(ぼんのう)を除く意から一〇八個が普通であるが、その他五四、二七など数種のものがある。また、念仏宗は三六、禅宗は一八のものを用いる。珠は、むくろじ、さんご、水晶などで製し、形は円形であるが、修験道では伊良太加(いらたか)という数珠を用いる。じゅじゅ。ずず。念珠。
※法隆寺伽藍縁起并流記資財帳‐養老六年(722)一二月四日「合白檀誦数弐烈」
※平家(13C前)三「皆水晶の御数珠押しもませ給へば」 〔日葡辞書(1603‐04)〕
② (形動) 信心のあついこと。また、そのさま。
※浄瑠璃・夏祭浪花鑑(1745)三「貴様見ぬ中に、きつう珠数(ジュズ)ぢゃの珠数ぢゃの」
[補注]「数」は、漢音がス、呉音がシュであって、ジュの音はない。
※浮世草子・日本新永代蔵(1713)六「扨はあの分限は、さもしき心底より、珠数(ズジュ)の実をむさぼりし、金銀いまはしやと、あはれといふ人もなく」
〘名〙 仏を礼拝する時手にかけ、つまぐる道具。ずじゅ。じゅず。
※宇津保(970‐999頃)国譲下「ぼだいずのずずよりはじめて、有用物をたてまつり給ふ」

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世界大百科事典内の数珠の言及

【いらたか念珠】より

…最多角,伊良太加,刺高とも書く。角(かど)のある108の珠を用いた数珠(じゆず)で,修験者が使用する。通常は,数珠をもむときには音をたててはならないとされているが,修験道では悪魔祓いの意味で,読経や祈禱の際に,この数珠を両手で激しく上下にもんで音をたてる。…

【数珠】より

…また当初は僧たちが日数を繰るために所持していたのがその起源ともいわれている。日本には仏教伝来後さほど日を経ずしてもたらされたと考えられるが,722年(養老6)の〈法隆寺資財帳〉にすでに〈誦数〉の名前がみえ,正倉院宝庫には奈良時代の数条の〈誦数〉やそれを納める数珠箱が伝存している。平安時代の初めごろより密教の伝来によって,真言を数多く念誦する修行法が盛んに行われるようになってからは,数珠は修法に必須の法具となり,多用されるにいたった。…

※「数珠」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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