斉藤仁(読み)さいとうひとし

知恵蔵mini 「斉藤仁」の解説

斉藤仁

日本の柔道選手、柔道指導者。1961年1月2日、青森県生まれ。中学時代より活躍し、「全日本柔道選手権大会」では、83年より3年連続で山下泰裕決勝で挑んだが敗北し、山下引退後の88年に同大会で優勝した。世界大会では、83年、「モスクワ世界選手権」無差別で優勝し、翌84年には「ロサンゼルス五輪」95キロ超級で金メダルを獲得、88年の「ソウル五輪」でも優勝した。2大会連続の五輪金メダルは当時柔道界初の快挙だった。89年に現役を引退し、母校の国士舘大学柔道部コーチ・同大学教授となる。2004年「アテネ五輪」と08年「北京五輪」では日本の男子柔道監督を努め、それぞれ鈴木桂治、石井慧を最重量級の金メダリストに導いた。10年より全日本柔道連盟の男子強化副委員長、12年より同強化委員長となる。13年12月に肝内胆管がんが見つかり、15年1月20日、がん性胸膜炎のため死去。享年54。

(2015-1-23)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「斉藤仁」の解説

斉藤仁 さいとう-ひとし

1961-2015 昭和後期-平成時代の柔道選手,指導者。
昭和36年1月2日生まれ。昭和58年世界選手権の無差別級で優勝。全日本選手権では山下泰裕に勝てなかったが,59年ロス五輪95kg超級で金メダル。ひざをいためて低迷したが,63年全日本選手権で初優勝し復活。同年のソウル五輪95kg超級で連続金メダル。同年引退,のち母校国士舘大の教授,同大柔道部監督。平成20年北京五輪全日本柔道連盟男子監督。24年全日本柔道連盟強化委員長。平成27年1月20日死去。54歳。青森県出身。

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