斐太後風土記(読み)ひだごふどき

日本歴史地名大系 「斐太後風土記」の解説

斐太後風土記
ひだごふどき

二〇巻 富田礼彦

成立 明治六年

写本 内閣文庫

解説 明治二年の梅村騒動収拾のために飛騨に派遣された宮原大輔(積)は知事に任じられ、高山県政の改革を進めるとともに、地誌資料の刊行を計画し富田礼彦に編纂を委嘱した。高山役所が明治二年一二月飛騨三郡四〇〇余ヵ村に触を出し、系譜類・古記録類・旧家・古書古画古器類・古跡名勝・古墳墓類・神社・古寺院跡・村名郷名郡名・草木鳥獣を取調べて提出させたのが「風土書上帳」で、これを基にして編纂された。首巻で国内を概観し、以後郡・郷単位に分け各村の村域・石高・家数・人数・産物寺社などを記述して、最後に年表・系図などを付録として添えている。全編を通して九〇余の参考文献を引用。

活字本 大日本地誌大系四一・飛騨叢書四―五

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報