百科事典マイペディア 「新学偽経考」の意味・わかりやすい解説
新学偽経考【しんがくぎけいこう】
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… 最後に清代今文学を集大成したのは,康有為である。彼はまず劉逢禄や廖平(りようへい)(1852‐1932)の説を継承発展させて《新学偽経考》を著し,古文経書はすべて劉歆の偽作であり,孔子の〈微言大義〉は今文経にこそ記されていると論じ,ついで《孔子改制考》で,孔子を孔子教の開祖だとし,さらに《大同書》では,《礼記(らいき)》礼運篇の大同小康説と何休の張三世説とを結びつけた大同世界(ユートピア)への三段階歴史発展説を説いた。彼は,この説にもとづいて,立憲君主政体をめざす変法運動を進めて失敗に終わったが,彼の学問的成果の方は,現代でもなお意義を失っていない。…
…1888年(光緒14),順天郷試受験のため入京,時の皇帝に政治制度の改革を要求する上書をおこなって政界に波紋を投じた。2年後,広州に万木草堂を開いて,欧米の学問をも盛りこんだ新しい教育内容により人材の育成をはかり,また今文経書こそ孔子の微言大義を伝えたもので,古文経書は前漢末の劉歆(りゆうきん)の偽作だと論断した《新学偽経考》14巻(1891)を出版して保守派の弾圧を招いた。続いて孔子を創教者になぞらえた《孔子改制考》21巻(1898)を著した。…
※「新学偽経考」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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