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今文学 きんぶんがくJin-wen-xue

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

今文学
きんぶんがく
Jin-wen-xue

中国,おもに前漢時代に行われた経学で,戦国時代の古文 (篆文や籀文) の経書に対し,漢代通行の文字 (隷書) の経書によったので今文学という。あとで現れる古文経とはテキストも違い,特にその説を異にする。経書は孔子が漢のために考えておいたものという見地をとって,現実政治への適用を企図しており,『春秋公羊伝』『伏生尚書』がその主力。古文学 (『春秋左氏伝』,孔安国伝『尚書』が主力) は,今文学の学風を嫌って,事実の究明,訓詁 (くんこ) を主とし,前漢末から後漢にかけて,今文と古文の争いがあったが,六朝後,古文学が圧倒した。清の後期には,今文学が復興して,民国革命への足がかりとなった。

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世界大百科事典 第2版の解説

きんぶんがく【今文学 Jīn wén xué】

今文経学ともいう。中国,経書研究の一学派。古文学に対する語。経書は,先秦時代にはもと儒家の学団の教科書として伝承されていたが,前漢の武帝が,他の百家をしりぞけて儒学を国教とし,五経博士を設けて以来,国家的権威をもつものとなり,経学は官学の地位を得て,漢王朝の正当性に学問的根拠を与えるものとなった。当時の経書は,秦の始皇帝の焚書(ふんしよ)を経て学者たちの暗誦によって伝えられ,漢代の初めになり,はじめて今文すなわち当時通行の隷書で竹帛(ちくはく)に書きつけられたものである。

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大辞林 第三版の解説

きんぶんがく【今文学】

今文で書かれた儒教の経書けいしよを研究する学問。

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世界大百科事典内の今文学の言及

【経学】より

… かくて一,二の専門の経書をマスターして師承を重んずる学官は,両漢期を通じて当用の政芸・政術を争い,休祥災異,神仙思想に図讖(としん)(予言説),緯書を採入して,それぞれの経説を展開した。世にいう今文(きんぶん)学である。この,当時通行の隷書(れいしよ)つまり今文で書写されたテキストを用いた博士官とは別に,古文すなわち戦国期の篆書(てんしよ)や籀文(ちゆうぶん)などのテキストを使用する学術も,前漢末に起こった。…

※「今文学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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