…これらの悲劇はあくまでも人間界の事件をめぐって成立するのである。 このことは,明治以後の日本の悲劇の代表である〈新派悲劇〉についてはいっそう明白である。19世紀のヨーロッパの感傷的なメロドラマの場合と同じく,悲劇の契機となる対立や葛藤は,おおむね狭い視野におさめられており,私的原理と矛盾する公的原理は,国家や民族への忠節といった大規模なものではなくて,家庭や恩人への忠節といった小規模なものであるのが普通である。…
※「新派悲劇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
1969年から続く英国の文学賞「ブッカー賞」の翻訳書部門で、他言語から英語に翻訳された優れた作品に贈られる。翻訳者の仕事を重視し、賞金5万ポンド(約970万円)は作家と翻訳者で折半される。2005年...