新発意太鼓(読み)しんぼちだいこ

精選版 日本国語大辞典 「新発意太鼓」の意味・読み・例文・類語

しんぼち‐だいこ【新発意太鼓】

(「しんぽちだいこ」とも)
[1] 〘名〙 新発意の姿をした者が打つ曲太鼓
多聞院日記‐天文一九年(1550)三月一一日「白毫寺に新発意太鼓之。竹生嶋之者也。不思儀希代之態也。若衆十四才と云々」
[2] 江戸時代若衆歌舞伎の頃に初演された中村座寿狂言。太鼓を盗もうとした盗人が、新発意を欺いて酒を飲ませ、衣を盗んだが、僧が帰って来て怒るので、新発意が機嫌直しに踊るという内容のもの。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の新発意太鼓の言及

【風流踊】より

…春日若宮社の神主,中臣祐維(なかとみすけつな)の日記《春日社司祐維記》大永1年(1521)7月20日条には,高畠郷の住民が若宮の神主館(かんぬしやかた)に風流を掛けたことを記すが,そのときのようすは傘鉾(かさぼこ)3本を中心に,小袖を腰巻とした踊り衆40人ばかりが〈薩摩踊〉〈西行桜〉などを踊ったとある。ほかにも〈新発意(しんぼち)太鼓〉〈五位鷺〉の風流もあった。以後京都でも貴族や武家,町衆,近郊農民の若衆が中心となって,互いに趣向を競った踊りを掛けあうようすは当時の日記である《言継(ときつぐ)卿記》《兼見(かねみ)卿記》などに詳しい。…

※「新発意太鼓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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