盗人(読み)ぬすびと

精選版 日本国語大辞典「盗人」の解説

ぬす‐びと【盗人】

〘名〙
① 他人の持ち物をみとる者。物とり。盗賊。どろぼう。ぬすっと。ぬすっとう。ぬすと。
書紀(720)推三四年是歳(岩崎本訓)「天下大きに飢ゆ。〈略〉幼は乳を含みて母子共に死ぬ。又強盗窃盗(ヌスヒト)、並びに大きに起りて止(や)む可からず」
② 人をののしっていう語。ぬすっと。ぬすと。
※竹取(9C末‐10C初)「かぐや姫てふ大ぬす人の奴が、人を殺さんとするなりけり」

とう‐じん タウ‥【盗人】

〘名〙 ぬすびと。盗賊。
※法隆寺文書‐永承元年(1046)一〇月二八日・僧長仁公験紛失状案「請被殊任道理加証判、盗人盗取私所領作手畠」 〔墨子‐尚賢上〕

ぬす‐と【盗人】

〘名〙 (「ぬすど」とも) =ぬすびと(盗人)①〔日葡辞書(1603‐04)〕
※尋常小学読本(明治三七年)(1904)八「火事が多いぞ。ぬすとがあるぞ」

ぬすっ‐と【盗人】

〘名〙 「ぬすびと(盗人)」の変化した語。
※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)四「此盗人(ヌスット)めといひながら」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「盗人」の解説

ぬす‐びと【盗人】

他人の所有物を盗み取る者。盗賊。どろぼう。ぬすっと。ぬすと。
人をののしっていう語。ぬすっと。
「かぐや姫てふ大―の奴が」〈竹取
[類語]泥棒盗賊強盗追い剝ぎこそ泥ギャング辻強盗物取り夜盗空き巣空き巣狙い板の間稼ぎ枕探し護摩の灰車上荒らし火事場泥棒掏摸かっぱらい巾着切り箱師万引き置き引き引ったくり

ぬす‐と【盗人】

ぬすびと1」に同じ。
は云わん、―はせん男と云う事が」〈蘆花思出の記

とう‐じん〔タウ‐〕【盗人】

ぬすびと。盗賊。

ぬすっ‐と【盗人】

ぬすびと」の音変化。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通「盗人」の解説

【盗人】とう(たう)じん

ぬすびと。〔荘子、田子方〕古の眞人は、くことを得ず、美人も濫(みだ)すことを得ず、盜人も劫(おびや)かすことを得ず。

字通「盗」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典内の盗人の言及

【盗賊】より

…他人の財物を略取する者をいう。どろぼう,盗人とも呼ばれるが,それらより凶悪な者を指すことが多い。盗んだ物を貧しい者に分け与える義賊とは異なり,恐れられることが多いが,稀代の大盗賊のなかには,民衆からひそかな喝采(かつさい)をおくられた者も少なくなかったことが知られている。…

※「盗人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

法人税

法人税法 (昭和 40年法律 34号) に基づき法人の所得などについて課せられる国税。国税中所得税と並び収納額が多い。法人所得税と意味は同じである。納税義務者は,日本国内に本店または主たる事務所をもつ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android