普及版 字通 「於」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 8画

[字音] オ(ヲ)・ウ・ヨ
[字訓] ああ・ここに・おいて

[説文解字]
[金文]

[字形] 象形
〔説文〕四上に烏の古文としてこの字形を出しているが、字形についての説明はない。金文の字形は、烏の羽を解いて縄にかけわたした形。烏も死烏を懸けた形で、いずれも鳥害を避けるためのもの。その鳥追いの声を感動詞に用いた。金文に「烏(ああ)」「(ああ)」を用いる。は於の初文である。

[訓義]
1. ああ。
2. 于・乎・焉などと通用し、助詞として「に」「を」「より」の意に用いる、おいて。
3. 爰・焉に通用し、いずくに、ここに。

[古辞書の訓]
名義抄〕於 オク・ココニ・イヅクニカ・ヨリモ 〔字鏡集〕於 ア・オイテ・オク・ココニ・ヨリモ・イヅクンカ・ノゾム・ヨソ・キル

[声系]
〔説文〕に於声として・淤の三字を収める。は鬱は積血、淤は澱滓、みな鬱積してよどむ意があり、声を圧して強く出すを於という。

[語系]
於ia、乎ha、于hiuaは声近く、みな助詞に用いる。爰hiuan、焉ianは於と通用する例が多い。

[熟語]
於戯於乎於安・於越・於於・於赫於昔・於・於・於穆於悒於邑・於・於于

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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