日向記(読み)ひゆうがき

日本歴史地名大系 「日向記」の解説

日向記
ひゆうがき

一三巻一一冊 落合兼朝著 落合伊賀入道・海老原為誠増補 田丸信成加筆

成立 江戸時代前期

写本 国立公文書館内閣文庫(巻五―七欠)・鹿児島大学附属図書館玉里文庫・東京大学史料編纂所(鹿児島県平部俊良氏旧蔵本、写本六冊)・県立日南高等学校(巻一―三、一三冊)など

解説 工藤祐経日向国に知行を与えられてから近世初期に至る日向の様相を伊東氏を軸に描いた歴史書。永禄年間に落合兼朝が伊東氏の相伝した文書・家記に落合氏の記録などを併せて編集したものをベースに、近世初頭に増補を加えて成立した。前半の記述は「太平記」の影響が濃厚で、戦国期の伊東氏家中で「太平記」がよく読まれていたことを反映している。全体に日向の平野地域の記述が丁寧で、南北朝期以降の記述は文書類から検証可能な記事が多い。

活字本 「史籍雑纂」一、「日向郷土史料集」第一巻・第二巻


日向記
ひゆうがき

一三巻一一冊 落合兼朝著 落合伊賀入道・海老原為誠増補 田丸信成加筆

成立 江戸時代前期

写本 国立公文書館内閣文庫(巻五―七欠)・鹿児島大学附属図書館玉里文庫・東京大学史料編纂所(鹿児島県平部氏旧蔵本、写本六冊)・宮崎県立日南高等学校(巻一―三、一三冊)など

解説 工藤祐経が日向国に知行を与えられてから近世初期に至る日向の様相を伊東氏を軸に描いた歴史書。永禄年間に落合兼朝が伊東氏の相伝した文書・家記に落合氏の記録などを併せて編集したものをもとに、近世初頭に増補されて成立した。前半の記述は「太平記」の影響が濃厚で、戦国期の伊東氏家中で「太平記」がよく読まれていたことを反映している。全体に日向の平野地域の記述が丁寧で、南北朝期以降の記述は文書類から検証可能な記事が多い。

活字本 史籍雑纂一、日向郷土史料集一・二

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の日向記の言及

【御講聞書】より

…《日向記》とも称す。1278年(弘安1)から80年にかけて,日蓮の弟子日向(にこう)が日蓮の法華経の講義を筆録したものと伝えられるが,書誌学的・教学的面から後世の偽撰とされる。…

※「日向記」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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