コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

日本の相殺関税発動 にほんのそうさいかんぜいはつどう imposition of countervailing duty on the Korean semiconductor

1件 の用語解説(日本の相殺関税発動の意味・用語解説を検索)

知恵蔵2015の解説

日本の相殺関税発動

相殺関税とは、相手国の補助金付きの輸出品から自国産業が損害を受けるのを防ぐため、補助金相当額を相殺する目的で課する割増関税。WTO(世界貿易機関)でも認められた権利だが、日本がこれまで発動したことはなかった。しかし、2006年1月、日本政府は韓国の半導体メーカー、ハイニックス社製のDRAM(随時書き込み読み出しメモリー)に対して27.2%の相殺関税を発動した。これは、同社が韓国の政府系金融機関から低利融資を受けて輸出価格を不当に引き下げたとの判断に基づく。ただし、ハイニックス社はDRAMを米国や台湾でも生産もしくは生産委託しているため、日本向けの輸出を韓国以外の国・地域に切り替えることで相殺関税を回避でき、実質的な影響はほとんどないと見られている。この日本の相殺関税発動に対して韓国政府は同年3月、補助金協定に違反するとしてWTOに提訴した。なお、米国と欧州連合(EU)も同じ韓国製半導体の問題で03年に相殺関税を発動、韓国は米、EUをWTOに提訴したが、いずれも実質敗訴に終わっている。

(永田雅啓 埼玉大学教授 / 松尾寛 (株)三井物産戦略研究所副所長 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本の相殺関税発動の関連キーワード相殺関税報復関税差別関税輸出税報復ケアンズグループSTABEX輸出競争(輸出補助金)エコカー減税と購入補助金

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone