日貫村(読み)ひぬいむら

日本歴史地名大系 「日貫村」の解説

日貫村
ひぬいむら

[現在地名]石見町日貫

矢上やかみ村の西、智河原ちごうら(六八五メートル)と南境のはら山・横宇津よこうつ(六二一メートル)山塊に挟まれた山地と小盆地に立地。永禄一一年(一五六八)六月二二日の吉川元春知行充行状(藩中諸家古文書纂)によれば、家臣の井上次郎右衛門尉に「日貫内 三町二反」が与えられており、同五年の石見国人福屋氏の滅亡後に旧福屋氏領であったこの地が吉川氏領に組込まれたと推測される。天正一五、六年(一五八七、八八)頃の吉川広家領地付立(吉川家文書)に「七十貫 日貫」とみえる。同二〇年五月三日の日貫村内打渡坪付(厳島野坂文書)によれば、大ゑこ・松の前・柿木田かききだ・くほ・こふけ・原田はらだ道平どうびら・竹の下・原などの小字の田畠二〇石余が安芸厳島神社領であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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