早岐村
はいきむら
[現在地名]佐世保市早岐一―三丁目・権常寺一丁目・権常寺町・早苗町・陣の内町・勝海町・田の浦町・若竹台町・上原町・平松町・花高一―四丁目
日宇村の南東に位置し、小森川が流れる。西に早岐瀬戸を挟んで針尾島がある。隠居岳の麓に平家岩とよばれる場所がある。陣の内に城の腰の地名があり、早岐氏の祖という山代囲が築城した跡という。下苗手(早苗町)の山手に迎屋敷・岡屋敷など中世の屋敷跡といわれる地名がある。古代・中世よりみえる。天正一七年(一五八九)の御祓賦帳(橋村家文書)に伊勢御師が廻村配札すべき「志も方浦分」一一ヵ村のうちとして当地がみえ、慶長一〇年(一六〇五)には「早木村」の九人が伊勢参宮に赴いている(「御参宮人帳」同文書)。江戸時代は平戸藩領相神浦筋郡代の管轄下で、早岐浦および平戸往還筋の早岐宿が置かれ、領内の交通の要衝であった。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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