春日大娘皇女(読み)かすがのおおいらつめのひめみこ

朝日日本歴史人物事典 「春日大娘皇女」の解説

春日大娘皇女

生年生没年不詳
5世紀後半の仁賢天皇皇后雄略天皇と春日和珥臣深目の娘童女君の皇女。高橋皇女ともいう。母の童女君は采女として雄略天皇一夜だけ共にして生んだために,天皇は最初父であることを疑っていた。采女である母の宗教的力は皇女にも伝えられたであろう。仁賢天皇即位以前から妃であり,即位にともなって皇后となったが,この結婚は,市辺押磐皇子の子であり天皇の子でない仁賢が,雄略天皇の皇女と結ばれることで雄略の王統につながり天皇家の中で正統な系譜に位置するためのものであろう。手白香皇女,武烈天皇など1男6女を生む。

(小林茂文)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「春日大娘皇女」の解説

春日大娘皇女 かすがのおおいらつめのおうじょ

記・紀にみえる仁賢(にんけん)天皇の皇后。
雄略天皇の皇女。母は童女君(おみなぎみ)。「日本書紀」によれば,高橋大娘(たかはしのおおいらつめの)皇女,朝嬬(あさづまの)皇女,手白香(たしらかの)皇女,樟氷(くすひの)皇女,橘(たちばなの)皇女,小泊瀬稚鷦鷯命(おはつせのわかさざきのみこと)(武烈天皇),真稚(まわかの)皇女の1男6女を生む。「古事記」では春日大娘女。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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