日本大百科全書(ニッポニカ) 「晩材」の意味・わかりやすい解説 晩材ばんざい 木材の一成長輪のうち、成長期の後期に形成される部分をいう。この時期に形成層の活動が衰え、針葉樹では細胞壁が厚く直径の小さな仮道管が、また広葉樹では細い道管がそれぞれ形成される。したがって、この部分は密度が高く、しばしば濃い色にみえる。温帯に生育する樹木では、晩材の形成される時期が夏季の後半にあたるため、夏材(かざい)(または「なつざい」)ともよばれる。また、秋材(しゅうざい)の呼称もあるが、形成時期を考えると、この語は不適当とされる。[鈴木三男][参照項目] | 早材 | 木材 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例 Sponserd by
世界大百科事典(旧版)内の晩材の言及 【木材】より …年輪の中で生長の早い春にできる材部を早材(春材)と呼び,細胞の形も大きく細胞膜も薄い。夏以降の生長の遅くなる時期にできた材部を晩材(秋材,夏材)と呼び,細胞の形は小さく細胞膜は厚い。両者の差は樹種によりきわめて著しいものと,さほどでもないものとがある。… ※「晩材」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」 Sponserd by