智保郷(読み)ちほごう

日本歴史地名大系 「智保郷」の解説

智保郷
ちほごう

和名抄」所載の郷。「釈日本紀」巻八所引の「日向国風土記」逸文には「知鋪」、「和名抄」高山寺本・名博本・元和古活字本には「智保」、東急本には「知保」と記され、いずれも訓を欠く。五ヶ瀬川上流地域の現西臼杵郡高千穂町・町・日之影ひのかげ町域に比定される。この地域には玉類・武器・馬具など豊富な副葬品を出した高千穂町一本木いつぽんぎ横穴墓をはじめとして数多くの横穴墓があり、これらは肥後型横穴墓の影響を受けながらも、この地域独自の文化的様相を呈している。また丸山まるやま石棺群(高千穂町)などの箱式石棺は五ヶ瀬川下流域との関連を想像させる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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