日之影(読み)ひのかげ

改訂新版 世界大百科事典 「日之影」の意味・わかりやすい解説

日之影[町] (ひのかげ)

宮崎県北部,西臼杵郡の町。人口4463(2010)。北部の大分県境に傾(かたむき)山(1605m)がそびえ,町域のほぼ中央を日之影川が南流し,南部で五ヶ瀬川に合流して,東へ抜ける。中心集落は合流点付近の七折(ななおり)で,国道218号線が五ヶ瀬川沿いを通る。古くは高千穂地方を本拠とする三田井氏の所領であったが,江戸時代は延岡藩に属した。町域のほとんどが山林で,木材シイタケを主産物とするが,河岸の段丘上では米作やタバコ栽培,肉牛の飼育が行われる。日之影川上流に古くからスズを産出した見立(みたて)鉱山があったが閉山した。祖母傾国定公園に含まれる北部の傾山一帯および南東部の矢筈(やはず)山(658m。名勝),日之影川の見立渓谷など景勝地が多い。徳富にある七折鍾乳洞(天)は珍しい方解石の針状結晶で知られる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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