書捨(読み)かきすて

精選版 日本国語大辞典 「書捨」の意味・読み・例文・類語

かき‐すて【書捨】

〘名〙 (「かきずて」とも)
① 書き捨てること。また、そのもの。
御伽草子短冊の縁(室町時代物語大成所収)(江戸初)一「一筆のかきすてなりとも、あたに、おちちらざらんやうこそは、あらまほしけれ」
浄瑠璃津国女夫池(1721)三「かきすての玉づさ千束(ちづか)につもり」

かき‐す・てる【書捨】

〘他タ下一〙 かきす・つ 〘他タ下二〙
① 書いたままでほうっておく。慰みに書いたまま、忘れてしまう。
たまきはる(1219)「はじめもはてもなきいたづら事を、なにとなく、かきすてられたりけるを見つけて」
② むぞうさに書く。なげやりに書く。
申楽談儀(1430)よろづの物まねは心根名筆の草(さう)に書き捨てたるもの、似せは成べからず」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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