同じ大きさの球をもっとも密に詰めたときにできる構造.金属やイオン結晶中の陰イオンの配列によくみられる.同じ大きさの球を一平面上にもっとも密に並べる方法は図のとおりで,球の中心は正三角形の網目をつくる.このような層を適当に積み重ねることによって,三次元的にもっとも密な配列をつくることができる.
ある層の球の中心の位置をAとすると,次の層をもっとも密に重ねるには,球の中心がBまたはCの上にくるようにすればよい.第2層はBの上でもCの上でもかわらないから,Bの上に重ねたと仮定する.第3層目はAまたはCの上にくるように重ねることになる.もっとも簡単な配列としてはABAB…およびABCABC…がある.前者は六方晶系の,後者は立方晶系の対称性をもつので,それぞれ六方最密構造,立方最密構造とよばれる.立方最密構造は面心立方格子の各格子点に球が位置しているので,面心立方構造ともよばれる(この場合,層の面は(111)である).
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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