月岡野(読み)つきおかの

日本歴史地名大系 「月岡野」の解説

月岡野
つきおかの

現富山市南端部、明治二二年(一八八九)成立の月岡村を中心とした地域。戦国期には月岡野の北端にあたる水田地帯(現在の月岡町から石田にかけての一帯)が戦場となっている。「信長公記」によると、天正六年(一五七八)一〇月四日織田方の武将斎藤新五は太田おおた保の本郷ほんごうに陣取り、越後上杉方の河田長親・椎名小四郎の籠る今泉いまいずみ城を攻めた。次いで月岡野で一戦に及び、上杉方の首数三六〇を討取って帰陣している。なお本郷にあたる現在の太田南町には「太田本郷城跡」の碑や斎藤新五が矢を射て発見したなどと伝える的場まとばの清水があり、月岡町(六丁目)の首塚と石田いしだ千人せんにん塚はともに上杉方の首を埋葬したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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