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大安寺 だいあんじ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

大安寺
だいあんじ

奈良市大安寺町にある寺。南都七大寺の一つ。平城遷都に際し,大官大寺を飛鳥から移して大安寺と称したもので,造営には道慈が唐の新様式を取入れたと伝えられる。南大門外に東西両塔を配した大伽藍であったが,中世以後衰え,古い建物はまったく残っていない。第2次世界大戦後発掘調査が行われ,当初の伽藍配置が確かめられた。また,同寺に遺存する『聖観音』など9体の木像群は,彫刻史上大安寺派とも呼ばれる。

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デジタル大辞泉の解説

だいあん‐じ【大安寺】

奈良市大安寺町にある高野山真言宗別格本山南都七大寺の一。推古天皇25年(617)聖徳太子発願で建立された熊凝精舎(くまごりしょうじゃ)に始まると伝え、その後、十市郡に移り百済(くだら)大寺、高市郡に移り高市大寺、のち大官大寺と改称霊亀2年(716)平城京に移り、大安寺となった。奈良時代三論宗の根本道場として道慈などが活躍。東大寺に次ぐ大寺で、南大寺とも称された。中世以降、衰微

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百科事典マイペディアの解説

大安寺【だいあんじ】

奈良市大安寺にある高野山真言宗(古くは三論宗)の寺。本尊十一面観音。南大寺,大寺(おおてら)とも。639年百済河畔に建立された百済大寺に始まり,674年現在の明日香(あすか)村に移して高市(たけち)大寺と称し,九重塔を建て大官大寺(だいかんおおてら)と改称。717年平城京に移し,729年僧道慈が改造して大安寺とした。南都七大寺の一つ。聖武天皇により特別の保護を加えられたが,たびたびの火災で衰え,現在は1堂を残す。大安寺旧境内(史跡)はその遺跡。天平末期の大安寺様と呼ばれる仏像数体が伝わる。
→関連項目縁起物寺社縁起大安[町]大官大寺

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デジタル大辞泉プラスの解説

大安寺

奈良県奈良市にある寺院。高野山真言宗。本尊は十一面観音。聖徳太子が平群(へぐり)に建立した熊凝精舎(くまごりしょうじゃ)が起源と伝わる。各地を転々とし、都度寺名も変わったが、平城遷都の際に現在地に移転、現名称となる。南都七大寺のひとつ。旧境内に杉山古墳がある。

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世界大百科事典 第2版の解説

だいあんじ【大安寺】

奈良市にある真言宗の寺。南都七大寺の一つ。639年(舒明11)十市郡の百済(くだら)川のほとりに建てられた百済大寺に始まり,673年(天武2)高市郡に移って高市(たけち)大寺と称し,677年大官大寺と改称。さらに平城遷都の際,716年(霊亀2)左京六条四坊に移転し,大安寺と名を変えた。造営には遣唐留学僧の道慈が参与し,長安の西明寺をモデルにしたといわれ,東大寺,西大寺と並んで南大寺とも称された。伽藍の大きさや資産は,747年(天平19)の《大安寺伽藍縁起幷流記資財帳》に詳しい。

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大辞林 第三版の解説

だいあんじ【大安寺】

奈良市にある真言宗の寺。南都七大寺の一。617年聖徳太子が現在の大和郡山市に建立した熊凝くまごり精舎に始まるという。のち百済くだら川のほとりに移り百済大寺、さらに高市たけち郡に移り高市大寺(のちに大官大寺と改称)と称した。平城遷都後、左京六条四坊の現在地に移り、現名に改称。東大寺と並ぶ大寺で南大寺と呼ばれたが、その後衰微。天平後期の大安寺様式と称する仏像群を残す。

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世界大百科事典内の大安寺の言及

【寺院建築】より

…創建伽藍は百済式で,三面僧房が中門の東西方まで延びて中門とは回廊で連結する。この形式は唐の西明寺を模したと伝えられる日本の大安寺伽藍と類似する点で興味深い。
[新羅]
 新羅は唐と結んで660年に百済を,668年に高句麗を滅ぼして半島を統一した。…

【奈良時代美術】より

…これらが天智朝創建時のものとすれば,最新の様式が流入していたと考えられ,新様式受容の迅速さに驚かされる。このほか668年(天智7)百済大寺に乾漆丈六釈迦像が造られたことが《大安寺伽藍縁起幷流記資財帳》より知れるが,乾漆像として日本最古の史料であり,天平時代に盛行する乾漆技術が,すでに天智朝にその成果を結実していたのである。
[量産化の原点]
 前代の木彫像や金銅像に対して,塑像,塼仏,乾漆像などがにわかに登場するのは何を意味するのであろうか。…

【南都七大寺】より

…677年(天武6)の大官大寺に始まる大寺制は,四大寺,五大寺と発展し,756年(天平勝宝8)5月に七大寺の名が初見する。8世紀後半に西大寺が創建されるに及んで,東大寺,大安寺,興福寺,元興(がんごう)寺,薬師寺,法隆寺,西大寺を七大寺と称するにいたった。大寺の造営にはそれぞれ官営の造寺司を設けてことに当たり,経営維持のため莫大な封戸・荘地が施入され,別当や三綱が寺・寺僧の運営指導に当たった。…

※「大安寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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