月経疹(読み)げっけいしん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「月経疹」の意味・わかりやすい解説

月経疹
げっけいしん

月経前2、3日に発症し月経終了とともに消失し、月経のたびごとに繰り返す特徴をもつ発疹。その病型にはいろいろあるが、疱疹(ほうしん)がもっとも多く、紅斑(こうはん)がそれに次ぐといわれる。その原因としては、体内で産生される黄体ホルモンに対するアレルギー反応によって皮膚病変がおこるものと考えられている。疱疹の場合には、外陰部、大腿(だいたい)、臀(でん)部および口周などが好発部位である。紅斑のなかでも環状紅斑は、同一部位に反復する固定疹の型をとる。そのほか、多型滲出(しんしゅつ)性紅斑、結節性紅斑、限局性あるいはびまん性紅斑などがあるが、一般に軽症であって月経の終了と同時に消退するのが特徴である。月経疹に似たものとして、経口避妊薬服用後のアレルギーによるものもある。

[新井正夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

生命維持活動に必須なエネルギーの獲得や,成長に必要な有機材料を合成するために生体内で起るすべての生化学反応の総称。複雑な分子を単純な分子へ分解してゆく過程でエネルギーを獲得する分解代謝または異化 (カ...

代謝の用語解説を読む