有りつる(読み)アリツル

デジタル大辞泉 「有りつる」の意味・読み・例文・類語

あり‐つる【有りつる】

[連語]《動詞「あり」の連用形+完了の助動詞「つ」の連体形》前に一度述べたことをさしていう。先ほどの。さっきの。
「―ところにかへりて」〈かげろふ・上〉

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精選版 日本国語大辞典 「有りつる」の意味・読み・例文・類語

あり‐つる【有つる】

  1. 〘 連語 〙 ( ラ変動詞「あり(有)」の連用形に完了の助動詞「つ」の連体形が付いたもの。連体詞のように用いられる ) 前に述べた。さきほどの。さっきの。例の。
    1. [初出の実例]「かくや姫の心ゆきはてて、ありつる哥のかへし」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
    2. 「有つる女出来(いできたり)て」(出典今昔物語集(1120頃か)一五)

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