精選版 日本国語大辞典 「有り難さ」の意味・読み・例文・類語
ありがた‐さ【有難さ】
- 〘 名詞 〙 ( 形容詞「ありがたい」の語幹に接尾語「さ」の付いたもの ) ありがたいこと。また、その度合。
- ① めったにないこと。まれなこと。奇特さ。
- [初出の実例]「とし若く、世の中思ふにかなひ、〈略〉さはた、後の世をさへたどり知り給ふらんがありがたさ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)橋姫)
- ② 尊く、おそれ多いこと。かたじけなさ。
- [初出の実例]「いみじうくるしげにおぼしながらつげさせ給ふ御心のありがたさは、いかでか思ひしられざらん」(出典:讚岐典侍(1108頃)上)
- ③ 感謝すべき状態であること。結構なこと。
- [初出の実例]「江戸っ子のありがたさには、〈略〉生れた土地を一寸も離れねへよ、アイ」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二)