有限抑止戦略(読み)ゆうげんよくしせんりゃく(その他表記)finite deterrent strategy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「有限抑止戦略」の意味・わかりやすい解説

有限抑止戦略
ゆうげんよくしせんりゃく
finite deterrent strategy

原子力潜水艦弾道ミサイルを搭載したSLBM体系ないしは FBM (艦隊弾道ミサイル) 体系の出現に伴って提唱された戦略。原子力潜水艦の隠密性と機動力とによって得られる非脆弱性に基づく先制攻撃は,その搭載する弾道ミサイルによる確実な対都市報復の可能性によって,十分に相手の先制攻撃を抑止することができる (→対都市戦略 ) 。その必要とする数は,相手の戦略攻撃ミサイルの数に関係なく,一定数の相手国の都市の数に相応すればよい。すなわち,一定有限の SLBMの対都市反撃能力に依存する抑止戦略をいう。この戦略は 1950年代末アメリカ海軍によって主張され,アメリカ空軍対兵力戦略論争を巻起した。

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