弾道ミサイル(読み)だんどうミサイル(英語表記)ballistic missile

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「弾道ミサイル」の意味・わかりやすい解説

弾道ミサイル
だんどうミサイル
ballistic missile

ロケットで加速され,大気圏の内外を弾道を描いて飛ぶミサイル。その先端には核弾頭または通常弾頭が装備される。このミサイルはロケットで加速され,ジャイロスコープと加速度計を感知器とする誘導機構によって,所定の位置 (砲口に相当) で所定の速度 (初速に相当) になったとき,ロケットの噴射が止められ,ミサイルは自由弾道を描いて目標に向って飛ぶ。初めて実戦で用いられたのは,第2次世界大戦中のドイツのV-2号 (→V兵器 ) で,主としてロンドン攻撃に使用された。秒速 1000m内外で目標地域に落下していったため,1発も撃墜されなかった。戦後主として米ソで大きな進歩をとげ,戦略用としては,ICBMSLBMIRBMなどがあり,戦術用としては SRBM (短距離弾道ミサイル) ないし戦場用弾道ミサイルなどがアメリカ,ソ連,イギリス,フランス,中国,イスラエルなどで実用化された。

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