望月の(読み)モチヅキノ

デジタル大辞泉 「望月の」の意味・読み・例文・類語

もちづき‐の【望月の】

[枕]満月の欠けたところのない意から、「たたはし」「たれる」「めずらし」にかかる。
「―れる面わに花のごと笑みて立てれば」〈・一八〇七〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「望月の」の意味・読み・例文・類語

もちづき‐の【望月の】

  1. 満月の欠けた所のない意で、「たたはし」や「足(た)る」などにかかる。
    1. [初出の実例]「吾が大君 皇子の尊の 天の下 知らしめしせば 春花の 貴からむと 望月乃(もちづきノ) たたはしけむと」(出典万葉集(8C後)二・一六七)
  2. 満月の美しく、観賞にあたいするものであるところから、「愛(め)づらし」にかかる。一説に、満月はひと月に一晩だけであるところから「珍し」にかかる。
    1. [初出の実例]「三五月之(もちづきの) いやめづらしみ 思ほしし 君と時々」(出典:万葉集(8C後)二・一九六)

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