まん‐げつ【満月】
〘名〙
① 欠けるところなく、
円形に輝いて見える
月。太陽・地球・月の順にほぼ直線上に並ぶときの現象で、
新月から一四、五日して現われる。
望(ぼう)。もちづき。まんがつ。
十五夜の月。《季・秋》
※続日本紀‐養老三年(719)一一月乙卯「戒珠如レ懐二満月一、慧水若レ写二滄溟一」 〔張九齢‐賦得自君之出矣詩〕
② 琵琶の部分の名。腹板の表にあるまるい孔。〔二十巻本和名抄(934頃)〕
※雑俳・柳多留‐四八(1809)「満月になると三ケ月落す也」
まん‐がつ ‥グヮツ【満月】
※高野本平家(13C前)五「白毫新におがまれ給ひし満月
(マングハツ)の
尊容も」
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満月
まんげつ
full moon
衝の位置にある月。望ともいう。このとき月面は,月食でないかぎり,地球側の半面全体に太陽の光を受けて円形に輝き,その光度は-12.6等。これは金星の最も明るいときの約 1900倍の光量にあたる。古来日本では,旧暦8月の満月を「中秋の名月」として珍重し,月見の宴を催した。また,満月の月面に肉眼で認められる明暗模様は,昔から世界の各地方,各民族で,うさぎ,かに,双子その他さまざまな形に見立てられ,固有の伝説を残している。
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まんげつ【満月】[書名]
原田康子のファンタジー小説。昭和59年(1984)刊行。平成3年(1991)には大森一樹監督により映画化されている。
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満月【まんげつ】
円形に輝く月。地球から見て太陽と反対方向になったとき(望)の月である。新月の対。→月齢
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まんげつ【満月 full moon】
月と太陽の視黄経の差が180゜となる瞬時,すなわち望のこと,またそのときの月をいう。月と太陽は地球を中にほぼ反対側にある(正反対のときは月食)。太陽は月面をまともに照射するので,粗な物質におおわれている月面はどの点も最大の明るさに達し縁も中央部も同じ輝度となる。天体としての光度はその前後の時期に比べて特別に大きく(衝効果という),平均値は-12.5等級,太陽の50万分の1である。天頂にあるときの地面の照度は0.22lx,上方21mにつるした100Wの電灯の照度と同じである。
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世界大百科事典内の満月の言及
【月】より
…新月から1週間もたつと半分だけ輝く上弦の半月になり,夕方太陽が西に沈むころに南中する。新月から14.765日たつと,月が太陽と反対側の位置にきて満月となる。月齢がほぼ15日なので,満月の夜は十五夜と呼ばれ,太陽が西に沈むころに東の空に現れる。…
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