朝日長者遺跡(読み)あさひちようじやいせき

日本歴史地名大系 「朝日長者遺跡」の解説

朝日長者遺跡
あさひちようじやいせき

[現在地名]いわき市泉町下川 中ノ谷

阿武隈高地から太平洋に張出す丘陵末端部からやや奥に入った、標高四五―五〇メートルを測る海岸段丘上に位置する。昭和五〇年(一九七五)から一年にわたり発掘調査され、旧石器時代から平安時代にかけての複合遺跡で、弥生時代と古墳時代が主体をなす一〇八棟の竪穴住居跡が検出された。北に約六〇〇メートル隔てる夕日長者ゆうひちようじや遺跡とともに長者伝説が伝えられ、遺跡名はこの伝説に由来する。弥生時代の竪穴住居跡は約二三棟を認め、中期前半以降四期に大別でき、アメリカ式石鏃・局部磨製片刃石斧・環状石斧や各型式の土製紡錘車が多く出土している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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