夕日長者遺跡(読み)ゆうひちようじやいせき

日本歴史地名大系 「夕日長者遺跡」の解説

夕日長者遺跡
ゆうひちようじやいせき

[現在地名]いわき市泉町下川 土木内

阿武隈高地から太平洋に張出す丘陵末端部の大畑おおはた地区の北西、標高四八―四九メートルの台地上に位置し、現汀線まで約二キロの距離を測る。沖積地を挟んで南約六〇〇メートルには朝日長者あさひちようじや遺跡が所在する。昭和五〇年(一九七五)に発掘調査され、縄文時代早期―奈良時代にかけての複合遺跡で、南北約一二五メートル・東西約三〇メートルの瓢箪形を呈する範囲内に、弥生時代と古墳時代を主体とする七九棟の竪穴住居跡が検出された。弥生時代の竪穴住居跡は三棟でいずれも後期十王台式期のもので、第七八号竪穴住居跡からは六個の土製紡錘車が出土している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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