朝鮮之光(読み)ちょうせんのひかり

改訂新版 世界大百科事典 「朝鮮之光」の意味・わかりやすい解説

朝鮮之光 (ちょうせんのひかり)

植民地下の朝鮮の雑誌(朝鮮語)。1922年11月創刊。当初の編集発行人は張道斌(ちようどうひん)で,穏健な民族主義誌だったが,編集人の交替後25年ころから社会主義的色彩を強め,趙明煕朴英煕らの小説・評論を掲載,プロレタリア文学運動の形成を促した。28年初め朝鮮共産党(ML派)は《朝鮮之光》を党機関誌にすることを決定したといわれるが,共産党への弾圧で実現をみなかったらしい。その後も左翼的な総合雑誌として種々の傾向を持つ人々が執筆した。32年2月通巻100号で廃刊。《批判》(1931-40)とともに,植民地下の左翼的な合法雑誌の代表とされる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android